小林麻央さんのブログKOKOROの最新記事に、「カモミール」というタイトルで、濃い目のカモミールティーでうがいをしていることが綴られていました。
なにやら、口内炎がひどいそうなのです。
カモミールティーといえば、リラックスのハーブティーの代表です。
ピーターラビットのおはなしの中にも、興奮して疲れたピーターにお母さんうさぎがカモミールティーを運ぶシーンが描かれています。
カモミールには、眠りの質を良くするようなリラックス効果とともに、炎症を抑える成分も持っているのですよ!
もちろん、ハーブなので効き目も穏やかだけど、体にもやさしいのです。
そして間違って飲んだとしてもハーブティーだったら安全ですし、なんといってもカモミールは、胃薬としても使えるバーブなんです。
よく、こういった記事を目にすると、みんな同じように使えて、同じような効果効能が期待できると思われがちですが、実は、誰にでもが安全に使えるわけではないのです。
ここでは小林麻央さんがカモミールのハーブティーでうがいをしていらっしゃるというので、カモミールについて少し詳しく解説しています。
Contents
カモミールについて
ハーブとして使っていくカモミールは、大きく分けて2種類のカモミールがあります。
この2種類は、植物として土の上に咲いている場合の見た目は、なんとなく似ているのですが、成長過程も異なりますし、持っている成分が違いますから、当然効果・効能も違ってきます。
- ジャーマンカモミール(Matricaria chamimilla・Matricaria recutia)
- ローマンカモミール(Anthemis nobils・Chamaelum・nobile)
小林麻央さんのように、ハーブティで使っていく場合のカモミールは、ジャーマンカモミールです。
ジャーマンカモミール
- 和名:ジャーマンカミツレ
- 学名:Matricaria chamimilla・Matricaria recutia
- 科名:キク科
- 種類:1年草
特徴
ヨーロッパ原産で、高さ20cmから50cmの芳香がある1年草で、ハーブティーとしては世界中で最も親しまれているのですが、意外に好みは別れますね。
ハーブティとしての効果・効能は、胸焼け・胃炎・疝痛・生理痛・冷え性・不眠などの改善に幅広く使っていきます。
主要成分としての代表は抗炎症作用を持つカマズレン。
このカマズレンという成分は、植物の中の成分としてはマトリシンと言う成分で存在します。
ジャーマンカモミールの学名、Matricaria(マトリカリア)
はここからきていて、「子宮」という意味も持っているんですよ。
そして精油を蒸留する過程でマトリシンがカマズレンに変化してあの、濃厚な紺色とクスリのような匂いに変化します。
アロマオイルのジャーマンカモミールを知っている方はこれがお茶になる!?っていう気がしますが、ハーブティーの香りはとっても優しいですね。
逆に、ハーブとしての香りのよいローマンカモミールを間違って飲んでしまうと、あの苦さに驚きます。
苦さの程度は、罰ゲーム並です。
精油としてのジャーマンカモミール
精油としてのジャーマンカモミールは、リラックス効果というよりも薬効を重視して使っていく場合が多いです。
成分中の、カマズレンという抗炎症作用を利用します。
またこちらはかゆみ止めとしても使っていくので、蜜蝋などを使った軟膏としてよく使われます。
アトピーの方が。脱ステロイドのときに、代わりのクリームとしても使われるほどです。
こちらは、虫刺されクリーム。
ちょっと青っぽいのは、ジャーマンカモミールのカマズレンの青色成分です。
注意・禁忌事項
ジャーマンカモミールは、「カミツレ」という名前で化粧水にもよく使われているのですが、ハーブティとして飲むことも、化粧水などの使用もキク科のアレルギーをお持ちの方は注意が必要です。
花粉症のアレルゲンとして、キク科のブタクサは有名です。
カモミールの場合はそれほど強い抗原ではないのですが、きくかが抗原になている場合は量の大小には関係なく、アレルギー症状を引き起こすので注意が必要です。
ローマンカモミール
- 和名:ローマカミツレ
- 学名:Anthemis nobils・Chamaelum・nobilis
- 科名:キク科
- 種類:多年草(2年目から花を咲かせます)
特徴
ヨーロッパ原産でmりんごのような香りをもつほふく性の多年草です。
花はジャーマンカモミールよりも大きく、おもに精油(アロマオイル)を抽出するためのハーブになります。
ハーブティとしての効果が無いわけではありませんが、それほど多くの有用成分をもっていませんし、とにかく苦いのです。
ちなみに苦さの代表と言われるバーブにアーティチョークがあるのですが、わたし的には、それに匹敵するのではないかと思えるくらいに苦いです。
カモミール自体は、わんさが茂るので、ハーブティー用であれば、ジャーマンカモミールもローマンカモミールもそんなに高額ではないのですが、アロマオイルになると、沢山のお花からほんの少ししか取れないので、どちらも高額になります。
精油としてのローマンカモミール
ローマンカモミールは、優しい香りでリラックス効果も高いです。
リラックス効果を高める精油は沢山ありますが、ローマンカモミールは自身がなくなって、自分がとっても小さく感じたり、失敗するんじゃないかといつもビクビクしてリラックスできないような場合に、使ってみてください。
香りをかいだり、希釈してボディーオイルとしてつかうと、意固地になって小さくなっていた自分をもとに戻すことができます。
とっても優しくあたたかい気持ちにさせてくれる精油です。
アロマやハーブの参考図書
私が普段使っている、ハーブの参考図書の1冊です。
メディカルハーブの分yでは、上級者向けのテキストにもなっているのですが、完結にまとめてあります。
上記の、ジャーマンカモミールの箇所に中身をちらりと貼り付けて要るのですが、素人にもわかりやすいです。
まとめ
ここでは、小林麻央さんのブログKOKOROで、口内炎がひどいので、カモミールティーでうがいをしていると言う記事をみて、カモミールについてまとめています。
最近では、旧薬事法の関係で、お薬だとか治療行為・医療行為に類似するような表現に対する規制がかなり厳しくなっています。
なので、ここではメディカルハーブ協会認定のハーバルセラピスト、及びAEAJ認定のアロマテラピーインストラクターの立場から解説しています。
カモミールなどの15種類の薬用ハーブについては、独学でも勉強することが可能で、ちょっと知っておくと、今回の小林麻央さんのようにお薬を飲むほどではない不調や予防に、役立ちますね。